【歯磨き粉の闇】有害な歯磨き粉の見分け方
本記事の内容
・有害な歯磨き粉とは?
・有害成分の解説
・安全な歯磨き粉の紹介
朝、昼、晩と歯磨きをする際はいつも使っているであろう「歯磨き粉」ですが、皆さんは何を基準に選び購入していますか?
もし値段だけで判断しているのなら、その歯磨き粉には人体に有害な成分が入っているかもしれません。
しかし大抵の人はそう言われても、このように考えるでしょう。
「歯磨き粉なんて普通にドラッグストアで売ってるし、何より口に入れるものなんだから、有害なものなんて入ってるわけがない!」
残念ながらみんなが思ってるよりもずっと、危険なものはたくさん入っています。
資本主義の世の中というのは極論 “売れれば何をしてもいい” という汚い所があるのです…
本記事では歯磨き粉に入っている有害成分と、安全な歯磨き粉について解説していきます。
有害な歯磨き粉とは?
有害な歯磨き粉とは「入っている歯磨き粉」です。
では何が入っているのかというと…
・保存料
・発泡剤(※一部安全なものあり)
・刺激成分
・合成界面活性剤
ここからはこれら成分のうち、特に避るべきもの3つを解説していきます。
ぜひ皆さんのご自宅にある歯磨き粉をお手元に置いてご覧ください。
危険成分①ラウリル硫酸ナトリウム
さて、歯磨き粉は準備できましたか?
では歯磨き粉の裏面を見てください。
そこに「成分」と書かれた欄がありますね。
その中にラウリル硫酸ナトリウムという文字があるかチェックしてみてください。
という質問をするとおそらく半数以上の人が「入っている」と答えるでしょう。
以下の写真は私が実際にドラッグストアに行って撮ってきたものですが、この中でラウリル硫酸ナトリウムが入っていなかったのは、たったの1~2割程度だけでした。
そのくらい様々な歯磨き粉に入れられています。
こんなに多くの種類があるのに、ラウリル硫酸ナトリウムだけはほぼ全てに入れられているって逆にすごいですね。
ラウリル硫酸ナトリウムとは「発泡剤」として使われる合成界面活性剤です。
シャンプーやボディーソープなどにも使われています。
また、台所洗剤や洗濯洗剤には、ラウリル硫酸ナトリウムと表記せずに「アルキル硫酸エステルナトリウム」と表記されます。
ラウリル硫酸ナトリウムは第二次世界大戦中に開発され、アメリカでは「Gunk」という製品名で脱脂剤として販売されました。
油を取り去る強い働きがあるため、車や飛行機や戦車のエンジンの煤や油を研磨・腐食させるための脱脂剤として使われ、現在も市場に流通しています。
この成分を合成界面活性剤として歯磨き粉やシャンプー、ボディーソープなどに使用する際、果たして人体に悪影響はないのでしょうか?
一般的には、用法容量を守っての使用であれば問題ないとされていますが 、脂を取り去る働きが非常に強い成分なので、皮膚や粘膜に刺激を与え炎症を起こす危険性が考えられます。
実際、英国医薬品医療製品規制庁(MHRA)は2013年3月、英国内で広く使われている保湿剤について、乳化剤として配合されているラウリル硫酸ナトリウムに皮膚刺激性があるとして、アトピーなど子どもの湿疹に使用する際、患者が皮膚刺激(ヒリヒリ,チクチク,かゆみ,赤み)を訴えた場合は、治療を中止しラウリル硫酸ナトリウムを含まない代替エモリエント剤(皮膚軟化剤)を試すよう注意喚起しています。
(Aqueous cream: may cause skin irritationより)
また、英国皮膚科医協会の研究では皮膚バリアに深刻なダメージを与えることが分かったとして、アトピー性皮膚炎の患者にはラウリル硫酸ナトリウムを含むエモリエント剤は使用すべきではないと結論づけています。
(The effect of aqueous cream BP on the skin barrier in volunteers with a previous history of atopic dermatitisより)
そもそも皮膚は外界から身を守るための組織ですが、その皮膚でさえこれほどの危険性があるわけですから、ラウリル硫酸ナトリウムが入った歯磨き粉は果たして安全と言えるのでしょうか?
口の中は皮膚のように外敵をバリアしてくれる角層は無いため、非常にデリケートな部分といえます。
皮膚をバリア機能とするなら、口や腸などに存在する粘膜は吸収機能です。
さらにラウリル硫酸ナトリウムは浸透しやすい性質を持っているため、これを含む歯磨き粉の使用は有害成分を粘膜から吸収してしまうことに繋がります。
歯磨き粉を選ぶならラウリル硫酸ナトリウムが入っているかどうかの確認はマストです!
危険成分②フッ素
次に注意すべきは「フッ素」です。
フッ素には黒い歴史があります。
歴史上、初めてフッ素が人間に使われたのは、ナチスが強制収容所のユダヤ人たちが脱走しないよう気力を削ぐ神経毒としてだったとされています。
水道水に少量のフッ素を添加することで、殺すことなくIQを低下させ思考力を奪い、ユダヤ人たちを意のままにコントロールしようとしていたようです。
ただし、これについては一次情報が無いため真偽は不明であり、単なる陰謀論である可能性は捨てきれません。
そもそも“フッ素”とは元素記号「F」のことを指しており、“歯磨き粉のフッ素”はフッ化物の「フッ化ナトリウム」を指しています。
我々が普段生活の中で見るフッ素とはフッ化ナトリウムのことです。
また、ネットではフッ素は殺鼠剤に使われているとよく言われますが、どの殺鼠剤の成分を確認してもそこにはフッ素(フッ化ナトリウム)の文字は無く、フッ素自体は使われていませんでした。
しかし、これについてはあながち間違いとは言い切れないようです。
殺鼠剤の代表的な成分の1つにモノフルオロ酢酸ナトリウム(別名:1080[TEN EIGHTY])というものがあります。
モノフルオロ酢酸は酢酸のメチル基を構成する水素の1つが、フッ素原子に置き換わったものです。
殺鼠剤にフッ素(フッ化ナトリウム)は使われていませんが、フッ素元子を含む成分は使われていました。
日本では毒物及び劇物取締法により特定毒物に指定される物質であるため、法令で認可を受けなければモノフルオロ酢酸ナトリウムを含んだ製剤を製造・使用・所持することはできません。
モノフルオロ酢酸ナトリウムは殺鼠剤に、モノフルオロ酢酸アミドは殺虫剤に使われています。
なお、モノフルオロ酢酸ナトリウム のLD₅₀(半数致死量:ある物質をある状態の動物に与えた場合その半数が死に至る量)はヒト経口で2~10mgとされています。
モノフルオロ酢酸ナトリウムはドイツの化学者が第二次世界大戦中に発見し、毒性を確認したとされていますが、同時期にアメリカでも発見されていたようです。
(“Ten-Eighty,” a War-Produced Rodenticide|Scienceより)
「ナチスが強制収容所のユダヤ人たちが脱走しないよう、気力を削ぐ神経毒としてフッ素を水道水に入れ、思考力を低下させた。」という陰謀論的な歴史的背景を初めに紹介しましたが、これについては先に述べた通り信頼に足る情報源が無く、どこから出た話なのか不明なためその真偽は分かりません。
しかしながら、フッ素に毒性があるというのは事実なので警戒は必要だと考えます。
フッ化ナトリウム(NaF)はフッ化水素に水酸化ナトリウムを加えてできたものです。
これは毒性が強く、人体には粘膜刺激性や神経毒性があり、取り扱いには防毒マスクやゴム手袋が必要な物質です。
(『化学大辞典』共立出版株式会社より)
また、妊娠中の尿中フッ素濃度が高いほど、親から報告される学齢期の子どものADHD(注意欠陥・多動性障害)に似た症状とIQの低下が多いことが、トロント大学やハーバード大学などの研究者による新しい研究で明らかとなりました。
(Prenatal fluoride exposure and attention deficit hyperactivity disorder (ADHD) symptoms in children at 6–12 years of age in Mexico Cityより)
歯磨き粉という日常生活の一部として若い世代の人々、特に子どもたちに長期間繰り返しフッ素が使用されることを考えると、生殖毒性や胎児毒性、発がん性などの慢性毒性の評価は慎重になされるべきであると個人的には思います。
ただ、フッ素については歯医者さんの意見も大きく割れているようで、避けるべきという意見と問題ないという意見、そして少量は必要という意見など様々あります。
専門的な知識を持つ歯医者さんでさえこれだけ意見が割れるわけですから、我々のような一般人に正解など分かるはずもありません。
分からずとも結局は自分で判断しなければならないのですから、あまり思い詰めず「必要なら使って不安なら避ける」くらいの考え方のほうがいいかもしれません。
危険成分③パラベン
このパラベンですが、正しくはパラオキシ安息香酸エステル類と言い、以下の5品目からなる化学物質の総称です。
① パラオキシ安息香酸イソブチル
② パラオキシ安息香酸イソプロピル
③ パラオキシ安息香酸エチル
④ パラオキシ安息香酸ブチル
⑤ パラオキシ安息香酸プロピル
食品には防腐剤や保存料として使われ、その際は上記の成分名が記載されますが、医薬品や化粧品の防腐剤成分名として表示される場合は、製品に複数種含まれるパラオキシ安息香エステル酸を総称して「パラベン」とも記載されます。
試しにご自宅にある歯磨き粉の成分を確認してみましょう。
そこに「保存料(パラベン)」と書いてあったらパラオキシ安息香酸エステル類が使われていると思ってください。
さて、このパラベンの危険性についてですが、気になる毒性データがいくつかあったので紹介していきます。
ラットに2及び8%のパラオキシ安息香酸ブチルを含む飼料を12週間与えた実験では、8%群で雄ラット全てが死亡し、雌ラットの死亡率も高くなり、体重増加が著しく抑制されるという結果となりました。
(『食品添加物公定書解説書』より)
ICR/jclマウス20匹(雌雄各10匹)に体重1kgあたりパラオキシ安息香酸ブチルを0.9g、1.9g、3.8g、7.5g、15g含む飼料を6週間投与した実験では、7.5および15g群では投与2週間以内に全てのマウスが死亡しました。
また1.9g群以外の投与群では、リンパ組織の萎縮、肝臓の変性・壊死が認められました。
1群24匹のラットにパラオキシ安息香酸メチル及びパラオキシ安息香酸プロピルをそれぞれ2%、8%含む飼料を96週間混餌投与した実験では、8%パラオキシ安息香酸メチル群(雄)では投与12週目までに全てが死亡しました。
さらに、パラオキシ安息香酸メチルはチャイニーズハムスター由来肺細胞とヒト胎児肺細胞を用いた実験で、遺伝毒性が確認されています。
なお、FAO/WHO 合同食品添加物専門家会合(JECFA)の評価では、パラオキシ安息香酸類は、弱いエストロゲン作用があると報告されています。
これによる分泌かく乱作用および生殖機能への影響が心配されますが、ヒトに対してはこの弱いエストロゲン作用がどのような影響を与えるかは当時は「はっきりしない」とされていました。
しかし、2006年のJECFAの報告では新たなデータによりパラオキシ安息香酸プロピルが低用量で雄ラットの生殖機能への有害影響を示しました。
(食品添加物パラオキシ安息香酸エステル類について|食品安全委員会より)
昔から保存料には悪いイメージが付いていますが、やはりパラベンも安全とは言い難いもののようです。
可能なら避けた方がいいでしょう。
人間は消毒できない
「歯周病菌を全て殺菌する!」という風なキャッチコピーで薬用成分がたんまり入った歯磨き粉を見かけることがありますが、生きてる人間を消毒することは不可能です。
なぜなら消毒というのは菌類などの生命体を殺すことだからです。
我々人類は数千年以上の長い間様々な常在菌と共に生きてきました。
つまり、菌と共に生きているのが人間というわけですから、その菌を消毒・殺菌することは自分で自分の体を傷付けていることになるのです。
殺菌するということは、それだけ強い毒を使うということなので、そんなものが入った歯磨き粉は本当に安全でしょうか…?
先に言った通り、我々人類は長い間様々な常在菌と共に生きてきたわけですから、「殺菌する」という極端な考え方ではなく、「バランスを保って共生する」という方が重要です。
バランスを保ち、常在菌たちと共に、仲良く生きていける体内環境を作れる生き方をしていきましょう。
イチオシ!これが安全な歯磨き粉だ!
結論から言います!
一番安全な歯磨き粉は、間違いなくシャボン玉石けんの「せっけんハミガキ」です!
一番初めに有害な歯磨き粉とは入っている歯磨き粉と言いましたが、安全な歯磨き粉はその逆で、入っていない歯磨き粉です。
安全な歯磨き粉は無駄なものが入っておらず成分がシンプルなものが多いです。
いわゆる昔ながらの歯磨き粉ですね。
次の写真は私が実際にドラッグストアに行って撮ってきたものですが、確実に安全と言える歯磨き粉はたったの2つしかありませんでした。
そう、一番右下にあるシャボン玉石けんの「せっけんハミガキ」です。
せっけんハミガキは普通のと歯肉炎や歯周炎予防の2種類ありましたが、2つともラウリル硫酸ナトリウムもフッ素もパラベンも全て不使用でした。
ちなみに歯磨きをしたあと味覚がおかしくなることがありますが、あれは発泡剤のラウリル硫酸ナトリウムが原因です。
せっけんハミガキを除くと唯一「G・U・M」だけはラウリル硫酸ナトリウムが使われていませんでしたが、フッ素やら人工甘味料のサッカリンナトリウムやら石油由来のPG(プロピレングリコール)やら、気になるものが沢山使われてたのでこれはアウトです…
対してせっけんハミガキは危険なものは何も使わず、発泡剤にはシャボン玉石けんの無添加石けんのみを使用しているので無駄に強い泡立ちや味覚がおかしくなることも一切ありません。
やはり無添加石けんの王様シャボン玉石けん!
歯磨き粉でも最強でした!
歯磨き粉選びに迷ったら、ぜひシャボン玉石けんの「せっけんハミガキ」を購入してみてください。
もう元の歯磨き粉には戻れなくなりますよ!
皆さまの強いご要望により、私食の未来を本気で考える一般人が厳選した、最高品質の食品や安全な日用品をご紹介する「食の未来のセレクトショップ」がオープンいたしました!
思わず買いたくなる“けしからん商品たち”がたくさんあるのでぜひ見に来てください。
なお、ショップページには各商品ごとの原材料とオススメするポイントを記載しており、さらに5段階評価で点数をつけています。
商品を選ぶ際の参考にしていだだければ幸いでございます。
オーガニックショップは沢山あるけれど、自分好みのお店は意外と少ないです。 欲しい物だけが揃っている、そんなお店があったらな〜と常々考えていたところ、最近ふと思い付いたことがあります。 「自分のお店を持つのは難しいけれど、お店みたいな[…]
〈参考・引用文献〉
1.『縮刷版 化学大辞典』南條光章 著(共立出版株式会社 1997年9月20日)
2.『第六版 食品添加物公定書解説書』谷村顕雄 著 (廣川書店 1992年11月)
3.ラウリル硫酸ナトリウム安全データシート(SDS)|昭和化学株式会社
(http://www.st.rim.or.jp/~shw/MSDS/19332350.pdf)
4.ラウリル硫酸ナトリウム安全データシート(SDS)|厚生労働省 職場のあんぜんサイト
(https://anzeninfo.mhlw.go.jp/anzen/gmsds/151-21-3.html)
5.Aqueous cream: may cause skin irritation
(https://www.gov.uk/drug-safety-update/aqueous-cream-may-cause-skin-irritation)
6.Aqueous cream: may cause skin irritation, particularly in children with eczema(MHRA 2013.03.26)(http://www.mhra.gov.uk/home/groups/pl-p/documents/websiteresources/con254828.pdf)
7.Aqueous cream: may cause skin irritation, particularly in children with eczema, possibly due to sodium lauryl sulfate conten(Drug Safety Update Volume 6, Issue 8 March 2013)
(http://www.mhra.gov.uk/Safetyinformation/DrugSafetyUpdate/CON254804)
8.The effect of aqueous cream BP on the skin barrier in volunteers with a previous history of atopic dermatitis.
(Br J Dermatol. 2011 Aug;165(2):329-34.)
(https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/21564067/)
9.Aqueous cream damages the skin barrier
(Br J Dermatol. 2011 Jun;164(6):1179-80.)
(http://onlinelibrary.wiley.com/doi/10.1111/j.1365-2133.2011.10390.x/full)
10.Link Between ADHD and High Fluoride Levels in Pregnancy|Neuroscience News
(https://neurosciencenews.com/adhd-pregnancy-fluoride-10021/)
11.“Ten-Eighty,” a War-Produced Rodenticide|Science
(https://www.science.org/doi/10.1126/science.102.2644.232?url_ver=Z39.88-2003&rfr_id=ori:rid:crossref.org&rfr_dat=cr_pub%20%200pubmed)
12.Prenatal fluoride exposure and attention deficit hyperactivity disorder (ADHD) symptoms in children at 6–12 years of age in Mexico City
(https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S0160412018311814#!)
13.食品添加物パラオキシ安息香酸エステル類について|食品安全委員会
(https://www.fsc.go.jp/sonota/sonota_qa/parahydroxy_esters.pdf)